歯科口腔外科とは抜歯及び口腔内の歯以外の軟組織(舌、歯肉、粘膜等)硬組織(骨)の疾患を扱う科です。
腫瘍性疾患には良性腫瘍(線維腫、乳頭腫等)と悪性腫瘍(がん等)があります。
当院では無料の江戸川区「口腔がん検診」を行っています。必要に応じて「細胞診」を行います。(病変部の表面をブラシでこすり取り検査に出します。) 診断の結果、良性腫瘍の場合は切除、経過観察をいたします。 悪性が疑われる場合は墨東病院、がん研有明病院等をご紹介いたします。
早期発見が重要です。「2週間以上たっても治らない口内炎」等、少しでもおかしいと思われた方は遠慮なくご相談ください。
粘液嚢胞、口腔扁平苔癬、白板症、紅板症、口腔カンジダ症、上唇小帯異常、舌小帯異常等いろいろな疾患に対応いたします。
「口腔がん」とは、お口の中にできる【がん】のことです。
「口腔」とは、口の中の空洞部分を指し、歯、顎骨とそれらを覆う粘膜上皮があり、部位として口唇、頬、歯肉、口蓋、舌、口底で構成されています。
舌にできる【舌がん(ぜつがん)】など、口腔粘膜にできたがんを総称して「口腔がん」と呼んでいます。
口腔がんは、肺がんや大腸がんなどと一緒で、進行すると命にかかわる病気です。
しかし、初期のうちに適切な治療が行われれば、十分に治癒が見込めます。また、口腔がんは胃がんなどと違って直接目で見ることができます。そのため、初期段階で早期に発見することができます。
口腔がんの診断には専門医の目が必要になります。不安な方は一度ご相談ください。
日本では年間約7,000人が口腔がんにかかっています。
現在、
口腔がんの原因となる危険因子としては、以下のようなものが挙げられます。
特に喫煙は口腔がんにおける最大の危険因子と考えられています。
東南アジア諸国では全がんの約30%を口腔がんが占めていますが、これは噛みタバコの習慣によるものが多いといわれています。
飲酒も口腔がんの危険因子で、アルコールそのものには発がん性はありませんが、間接的に発がんに関与するとされていて、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドに発がん性があると報告されています。
口腔の粘膜はタバコやお酒の刺激に直接さらされるので、発がんのリスクが高まる場所です。
禁煙と節度ある飲酒が口腔がんの予防につながります。
口腔がんは口内炎と間違われることがよくあります。
口内炎だと思って放置し口腔がんを見逃さないよう、口腔がんと口内炎の違いを知っておくとこが大切です。
口腔がんは痛みを伴わないものが多く、特に早期がんは潰瘍(かいよう)やびらん(粘膜のはがれや傷)のような口内炎と区別がつかないものがあります。
しかし、口内炎は通常長くても二週間程度で治ります。持続するような場合は口腔がんの疑いがあるので注意しましょう。
これらの症状が見られたら、すぐにご相談ください。
舌がんは口腔がんの中で最も多いがんです。
主に舌の側面や裏側にでき、舌の上面にできることは稀です。
症状は、表面が凸凹したり、潰瘍ができたり、粘膜面が赤くなったり、白くなったりします。
触ってみて、粘膜の下に「かたまり」や厚みのある部分があったら要注意です!
舌がんは虫歯や、歯ならびの悪い歯で擦れるなどの機械的刺激が原因となる場合も少なくありません。
その様な歯がある方や合わない入れ歯・さし歯がある方はきちんと治しておくことが大切です。
歯の生えている部分の粘膜を歯肉と言い、そこに出来るがんを歯肉がんと言います。
粘膜が赤くなったり、白くなる、表面が凸凹する、潰瘍ができるなどの症状があります。
歯周病でもないのに、歯がぐらぐらする・腫れる、歯を抜いた後、なかなか治らないなどの症状のこともあります。
歯ぐきの表側だけでなく裏側にできることも多いので注意が必要です。
下あごの歯ぐきの内側と舌の間の部分を口底と呼びます。
口底がんも粘膜面が、赤くなったり、白くなる、表面が凸凹する、潰瘍ができるといった症状が表れます。
頬の内側、口の中の粘膜に出来るがんです。
噛んだり、傷つけた覚えがないのに、赤くなったり、白くなったり、表面が凸凹したり、潰瘍ができたら要注意です。
触ってみて、何か粘膜の下に「かたまり」や厚みのある部分があったら、頬粘膜がんの可能性があります。
また、親知らずの生える部分の粘膜部分も後発部位の一つです。
口の上あごの天井の部分を口蓋と呼び、ここに出来るがんを口蓋がんといいます。
他のがんと同じく、傷つけた覚えがないのに、粘膜面が、赤くなったり、白くなったり、表面が凸凹したり、潰瘍ができたりした時は、要注意です。
また、臼歯部の内側の歯肉が腫れてくる唾液腺腫瘍もあります。
口腔がんは胃がんや肺がんなどとは違い、直接目で見て調べることができることから、比較的早期発見が容易ながんであると言えます。
したがって普段からお口の中をご自分でチェックしていれば、口腔がんを初期の段階で発見することが十分に可能です。月に一回ご自分でチェックすることをオススメします。
まず、セルフチェックをする時は、明るい光と鏡を用意し、入れ歯があればはずしましょう。
□ 上下の唇の内側や前歯の歯肉のチェック
□ 頭を後ろへそらし、上あごのチェック
□ 頬っぺたを指で少し外へひっぱり、上下の奥歯の歯肉と頬っぺたの内側を左右それぞれにチェック
□ 舌を前に出し、舌の表面と左右の裏側のチェック
セルフチェックの結果、気になる症状が見られたら、恥ずかしがったり怖がったりせずに、できるだけ早く口腔外科医の診察を受けましょう。治りにくい傷やしこり、腫れなども、そのうち治るだろうと放置したり、見過ごしたりしないで下さい。
口腔がんの治療は早期発見、早期治療こそが最も大切です!
親知らずは奥歯のさらに奥、口の中でもっとも後ろに生えてくる歯です。
親知らずがまっすぐ生えている場合は一般歯科でも抜くことが可能です。
しかし、歯ぐきの中に埋まっている親知らずや斜めに生えているものは歯科口腔外科で手術を行い抜歯します。
親知らずは大きく分けて3タイプの生え方があります。
①きちんとまっすぐ正常に生えているタイプ
②斜めに生えているタイプ
③歯の一部だけが生えている、または親知らずが完全に歯ぐきの中に埋まっているタイプ
上記のうち、①のきちんとまっすぐ正常に生えている親知らずはふだんの歯磨きで歯を清潔にできていれば抜かなくても大丈夫です。
しかし、②の斜めに生えているタイプは前にある歯を親知らずが押してしまっているケースが多く、親知らずが原因で歯並びが乱れるおそれがあります。
③の歯の一部だけが生えている、または親知らずが歯ぐきの中にすべて埋まっているタイプも同様に歯並びの乱れをひきおこす可能性があります。
斜めに生えていたり歯の一部だけが生えている親知らずは磨きにくく、むし歯になることが多いです。
のちのちになってトラブルをおこさないようにするためにも、②と③のタイプの親知らずは症状が悪化する前に抜いておくことをおすすめします。
当院では、3D撮影が可能な歯科用CTを完備しています。
これまでのレントゲンでは2次元の平面的な画像しか写せませんでした。
歯科用CTは3次元の立体的な画像を鮮明に写しだすことができ、より正確な診断が可能となります。
親知らずの抜歯では、下顎管(かがくかん:下あごの中にある管で動脈や神経が走っている)を傷つけてしまうと口元の感覚の麻痺が発生することがあります。
(親知らずを抜いた側の唇や皮膚の感覚が一時的に麻痺、もしくは永久的に感覚が失われるケースも)
また、動脈を傷つけると大きな出血をおこすことがあるため、抜歯には細心の注意が必要です。
当院では、抜歯前の検査で歯科用CTを使い、下顎管の位置を立体的に把握。
患者さんごとに異なる動脈や神経の走り方を細部まで分析し、万全なシミュレーションを行った上で抜歯に臨みます。
また、CT検査等の結果特に難しい症例は都立墨東病院等の連携医療機関をご紹介しております。
親知らずが痛む、何度治してもすぐに親知らずがむし歯になる、など、親知らずのお悩みがあるときにはご遠慮せずお気軽にご相談ください。