むし歯の痛みは、症状が進んでゆく過程で歯の構造に影響を及ぼすために発生します。
歯は外側からエナメル質・セメント質・象牙質、さらに歯髄(神経)という階層構造となっています。
むし歯によってどの階層までダメージを受けたかで、痛みの特徴や強さが変化していきます。
むし歯になってもすぐに歯の痛みが生じるわけではなく、ある程度進行すると自覚症状が表れるようになります。
つまり、痛みの程度からむし歯の進行度をある程度推測できるとも言えます。
むし歯の進行度はCO~C4の5段階の数値で表され、数字が大きくなるにつれて悪化した状態を示します。
菌がエナメル質の表面を溶かし始めている状態です。
まだ痛みは自覚していない段階です。
エナメル質の内部まで菌が侵食し、溶かしている状態です。
冷たい物がしみることがあります。
むし歯が象牙質まで達した状態です。
冷たい物や熱い物にも痛みを感じ始めます。
菌が歯髄(神経)まで犯して炎症を起こしているため、なにもしていなくてもズキズキと痛みます。
菌が歯を支える根まで溶かします。激しく痛みますが、進行して神経が機能しなくなると急に痛みが消えます。
むし歯は進行するに従って痛みが強くなり、歯の内部組織まで細菌が到達することで様々な症状を引き起こします。 むし歯は放っておくと治療に余計な時間と費用が必要になってしまいます。少しでも異常を感じたら、メンテナンスも兼ねて歯科医院を受診しましょう。歯の治療も早期発見と早期治療が大切です。