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なぜ治療は一度にできないの?

なぜ治療は一度にできないの?のイラスト

「歯医者って何回も予約をして通わなきゃならないから面倒。なぜ一度でササっと治療を終わらせてくれないの?」と思ったことはありませんか?
たしかに歯科の治療は一度で終了するケースはほとんどありません。しかしそれにはやむをえない理由があるのです。

むし歯や歯周病は、じわじわと時間をかけて進行します。痛みなどの症状が出て「歯医者に行かないと!」と思われた時には、すでに発症から何年も経過していて病状が悪化しているケースも多く見られます。
ここ近年、歯科治療においてMI(ミニマムインターベーション)という、できるだけ歯を削らずにむし歯を治す「MI治療」が行われるようになってきました。そして「健康な歯の状態をできるだけ長く保てる」ということがあげられます。
その反面、神経に近いむし歯などの場合は経過を観察しながら慎重に治療を進めますので一度で治療を終わらせることはできません。また、たとえむし歯が1本だけでも嚙み合わせや隣り合う歯の状態を見ながらお口全体のバランスを考えて処置をしていきます。少しずつ微妙な調整をしながら治療を進めるため、自然と通院回数が増えてしまいます。
誰もが忙しい現代社会の中で、歯の治療に何度も通うのは大変ですが、後で痛みが出てやり直しということになると、かえって治療が長引いてしまいます。あせらず根気よく治しましょう。

歯をなるべく削らないMI治療の一例

普段、自分の舌がどの位置にあるのかを気にすることはあまりないかもしれません。試しに、力を抜いてリラックスした状態で口を軽く閉じて、ご自分の舌の位置を確認してみてください。

  • MI治療のイラスト1

    むし歯部分を最小限削り、むし歯を少し残します。

  • MI治療のイラスト2

    特殊な薬剤を詰めて一週間程度、経過を観察します。

  • MI治療のイラスト3

    コンポジットレジン(自然な歯の色に近い特殊な樹脂)を詰め、修復します。

  • MI治療のイラスト4

    むし歯の一部が自身の治癒能力で再石灰化(元に戻る)します。